全国の温泉地を調べているとランキングとともに「三」がついた温泉トップ3、日本の三大温泉的なものを目にします。
全国だけでなく地域別にもあることを知り、改めて記事にしてみました。
歴史や特徴のある「三○温泉」と称される温泉地を紹介します。
全国
日本三古湯①
道後温泉はいろいろな呼称がついていそうなイメージでしたが、「三古湯」で登場するのみでした。
白浜温泉街
日本三古湯②
延喜式神名帳に基づく呼称だそうです。
延喜式神名帳(えんぎしき じんみょうちょう)は、延長5年(927年)にまとめられた『延喜式』の巻九・十のことで、当時「官社」に指定されていた全国の神社一覧である。
ー出典:ウィキペディア
いわき湯本温泉はいくつかの呼称に選ばれており、この後も登場します。
過去に温泉100選にランクインしていて一度訪れました。
日本三名泉①
訪れた時、誰だかちゃんと理解せずに写真を撮っていました笑
現代でもTOP3に選ばれている温泉地が2箇所も選ばれていますね。
日本三名泉②
「湯は七栗の湯 有馬の湯 玉造の湯」と枕草子で歌われている三名泉です。
かつて、榊原は「七栗上村」という名前だったそうです。
玉造温泉街
榊原温泉は以前に温泉100選にランクイン実績があり訪れたことがあります。
伊勢神宮へお参りする前に訪れる情報は知っていましたが、こういうことも知ってから訪れるともっと楽しめますね。
扶桑三名湯
松尾芭蕉が「扶桑(日本)三の名湯」と記したことが由来です。
山中温泉 ©石川県観光連盟
松尾芭蕉は「おくのほそ道」の途中で立ち寄り、8泊9日も滞在したそうです。
日本三御湯
「にほんさんみゆ」と読みます。
順徳天皇(1197-1142)が選出したもので、皇室が選ぶ名湯の中でこの3箇所だけ「御湯」という称号がつけられたそうです。
秋保温泉街
それぞれ上から「名取の御湯」「犬養の御湯」「信濃の御湯」と呼ばれていました。
犬養も古い地名のようですが、今も野沢では耳にする名前なんでしょうか。
日本三大美人の湯
由来は定かではないようです。
いくつかのサイトでは1920年に発行された「温泉案内」に以下の3つの温泉地が"色を白くする"という効能が掲載されていて、そこからという説が有力のようですね。
温泉100選にランクインしている温泉地がありませんでした。
※龍神温泉は過去にランクイン実績があります。
日本三大美肌の湯
温泉評論家・藤田聡氏によって選ばれました。
結構、最近の呼称だったんですね。
嬉野温泉 足蒸し湯
以前、湘南新宿ライン・りんかい線で通勤していて、JRの車内広告でいつも「喜連川」という名前を目にしていました。
温泉ではなくJR東日本の分譲地としてでしたが笑
日本三大薬泉
こちらも由来は不明のようです。
日本三大薬湯と呼ばれることもあります。
草津温泉 湯畑
松之山温泉は十日町市にあります。
2022年9月に新潟県から発表された観光地満足度調査の「温泉地等別の総合満足度」では新潟市にある岩室温泉についで松之山温泉が2位にランクインしていました(関連記事)。
日本三大眼の温泉
由来は不明です。
姥子温泉 ©秀明館
- 神奈川|姥子温泉(箱根十七湯)
- 福島|微温湯温泉
- 新潟|貝掛温泉
メタホウ酸が多いこと、そして標高が高いことも共通しています。
姥子温泉と微温湯温泉の標高は約900メートル、貝掛温泉は約800メートルです。
※箱根十七湯は姥子温泉の他、湯ノ花沢温泉、湯本温泉、底倉温泉、蛸川温泉、塔之沢温泉、仙石原温泉、大平台温泉、二ノ平温泉、宮ノ下温泉、宮城野温泉、小涌谷温泉、木賀温泉、堂ヶ島温泉、芦之湯温泉、強羅温泉、芦ノ湖温泉の総称です。
胃腸病に効く三大温泉
『日経おとなのOFF』の2008年2月号で発表されました。
四万温泉街
- 群馬|四万温泉
- 宮城|峩々温泉(がが)
- 大分|湯平温泉
峩々温泉は柴田郡川崎町にある日本秘湯の会の施設です。
湯平温泉は由布院温泉(にっぽんの温泉100選2021:9位)と同じ由布市湯布院町にあります。
その由布院温泉はかつては別府十湯の一つと呼ばれていました。
別府も含めて近くに素晴らしい温泉地がいくつもあるとはすごいですね。
さすが温泉県です。
日本三大秘湯
こちらも由来は不明のようです。
「秘湯」という単語は比較的新しいため、歴史の浅い呼称と考えられています。
祖谷温泉 ©ホテル祖谷温泉
谷地温泉とかつてつながりのあった古牧温泉(三沢市)は、温泉100選1992~2001まで全国1位(※)を飾っていました。
※温泉100選1999からは古牧・奥入瀬としてのランクイン。
地域別
北海道三大温泉
由来は見つかりませんでした。
登別温泉街
北海道の有名な温泉街が並びますね。
温泉100選ではこの3箇所の間に十勝川温泉がランクインしています。
奥州三名湯
北海道に負けず劣らずの人気温泉地が選ばれています。
こちらも呼称が決まった経緯はわかりませんでした。
飯坂温泉も温泉100選にランクイン実績があります。
最近は温泉むすめ・飯坂真尋つながりでも注目されていますね。
奥羽三高湯
「高湯」という名前からの呼称です。
蔵王温泉街
- 山形|蔵王温泉
- 福島|高湯温泉
- 山形|白布温泉
蔵王温泉はかつて「最上高湯」と呼ばれており、白布温泉には「白布高湯温泉」の名もあります。
わかりやすくていいですね。
蔵王の温泉街には「高湯通り」、宿泊施設にも「最上高湯 善七乃湯」があり、今も名前をみることができます。
奥羽三楽郷
東山温泉
湯治としての温泉地ではなく、観光地としてこういった称号がついたようです。
磐越三美人湯
由来は見つかりませんでした。
月岡温泉「ホテル清風苑」 ©ホテル清風苑
エメラルドグリーンの月岡温泉に憧れますね。
温泉むすめ・月岡来瑠碧、磐梯熱海萩、いわきあろはがそれぞれの温泉地にいます。
庄内三名湯
由来不明でした。
全て、鶴岡市にある温泉地です。
あつみ温泉は漢字では「温海温泉」と書きます。
この三名湯だと漢字のほうが雰囲気が出ますね笑
越後三名湯
由来は不明です。
他の温泉地が選ばれるケースもあるそうです。
松之山温泉は日本三大薬泉についでの登場です。
上毛三名湯
「上毛かるた」に由来しているようです。
伊香保温泉石段街
かるたの札は「草津よいとこ 薬の温泉(いでゆ)」「伊香保温泉 日本の名湯」
「世のちり洗う 四万温泉」の3つあります。
上毛かるた(じょうもうかるた)は、1947年(昭和22年)に発行された郷土かるたである。群馬県の歴史・自然・人物・産業などを読んでいる。
全44枚。
上毛とは群馬県の古称である。ー出典:ウィキペディア
伊豆三古湯
伊豆箱根のランキング動画を編集していて知りました。
由来は不明です。
古い伊豆、アクセスのよい伊豆、おいしい伊豆など、温泉半島として日本では圧倒的な人気ですね。
美作三湯
由来は不明です。
かつての美作国(現在の岡山県北部全域)にあった温泉地から選ばれています。
湯原温泉「砂湯」 ©一般社団法人真庭観光局
湯郷温泉は温泉100選にランクイン実績があります。
湯原温泉、奥津温泉は名湯百選に選ばれていますね。
この3温泉地とも温泉むすめがいて、全員が特別観光大使になっています。
湯郷美彩、湯原砂和、奥津かがみです。
揃っていて気持ちいいです笑
伊予の三湯
由来は不明です。
かつての伊予国(現在の愛媛県全域)にあった温泉地から選ばれています。
鈍川温泉 © 2023 Google
鈍川、本谷温泉とも、歴史ある温泉地です。
おわりに
「日本三大温泉」「日本三大温泉街」といった呼称もあるのですが、源泉数順、来客者数順で移り変わりもありそうなので今回は取り上げませんでした。
「三大稀少泉質」「三大敏感泉質」なども見つけましたが、一般的に通じるものがわからず掲載しておりません。
「ここにいれるべき!」といった内容がございましたら、ぜひ教えてくださいませ。
最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございます。